インビザライン治療を検討する中で多くの方が気になるのが「費用はいくらかかるのか」「分割払いはできるのか」「どれくらいの期間が必要なのか」といった点ではないでしょうか。
インビザラインは自由診療となるため、歯科医院ごとに費用が異なり、情報が分かりにくいと感じる方も少なくありません。
さらに、治療内容や症例によって費用や期間に幅があることから、不安を感じやすい治療でもあります。

この記事では、インビザラインの費用相場や内訳、歯科医院によって価格が異なる理由、支払い方法や治療期間の目安まで、分かりやすく解説します。これからインビザラインを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

１）初診、カウンセリング費用
（0円〜5,000円程度）

治療前には、歯並びや噛み合わせの状態、患者様の希望を確認するためのカウンセリングが行われます。現在の歯並びの悩みや、インビザラインでどこまで改善できるかを相談する工程です。
初診料や相談料として数千円程度かかる場合もありますが、矯正相談を無料で実施している歯科医院も多く、医院ごとに対応が異なります。

２）検査、診断料
（20,000円〜50,000円程度）

正確な治療計画を立てるためには、レントゲン撮影、口腔内写真、歯型採取、噛み合わせのチェックなど、複数の精密検査が必要です。これらの検査結果をもとに、インビザラインが適応かどうか、どの程度の治療期間や費用が必要かを判断します。

検査費用は数万円程度かかることが一般的で、治療費とは別に設定されている場合もあります。

３）シミュレーション作成費用
（0円〜50,000円程度）

インビザラインでは、デジタル技術を用いたシミュレーションにより、歯がどのように動いていくかを事前に確認できます。このシミュレーションは治療の完成イメージを共有するために重要で、作成には専門的な工程が必要となります。

シミュレーション作成費用が治療費に含まれている医院もあれば、別途費用がかかる医院もあるため、事前確認が必要です。

4）マウスピース作製費用
（300,000円〜900,000円
程度）

実際に使用するマウスピースの作製費用は、インビザライン治療費の中で最も大きな割合を占めます。症例の難易度や歯の移動量、必要なマウスピースの枚数によって金額が変動します。

軽度な部分矯正であれば比較的費用を抑えられる一方、全体矯正や噛み合わせ調整が必要な場合は高額になる傾向があります。

5）調整料、通院費用
（0円〜5,000円／回、
または総額に含む）

治療中には、歯の動きの確認やアタッチメントの調整、マウスピースのフィットチェックなど、定期的な通院が必要です。これらの調整料や通院費用が、最初から治療費に含まれている「総額制」の医院もあれば、通院ごとに費用が発生する医院もあります。
治療開始前に、どこまでが費用に含まれているのかを確認しておくことが重要です。

6）保定装置費用
（20,000円〜60,000円程度）

治療終了後は、整えた歯並びを維持するためにリテーナーと呼ばれる保定装置を使用します。

このリテーナー費用が治療費に含まれている場合もあれば、別途費用が必要になる場合もあります。保定期間は治療後の歯並びの安定に大きく影響するため、費用だけでなく使用期間についても確認しておきましょう。

１）治療方針や技術レベルの違い

インビザラインの症例数や経験、治療に対する考え方によって、費用設定には差が生じます。精密な検査や細かな調整、治療後のフォローまで重視する医院ほど、費用が高めに設定される傾向があります。
一方で、最低限の工程に絞ることで費用を抑えている医院もあります。

２）料金体系の違い

治療費を最初にまとめて支払う総額制か、通院や処置ごとに費用が発生する都度払い制かによって、提示される金額の印象は大きく変わります。
一見安く見えても、追加のマウスピースの費用や調整料が別途必要となり、最終的に高額になるケースもあります。
総額でいくらかかるのかを確認することが大切です。

３）使用するインビザライン
の種類

インビザラインには、軽度の歯並び向けのプランから、全体矯正や複雑な症例に対応するプランまで複数の種類があります。使用するプランによって、マウスピースの枚数や治療期間が異なり、それに伴って費用も変動します。自分の症例にどのプランが適しているのかを理解することが、費用に納得するためのポイントです。

１）軽度の歯並びの場合

前歯の軽いガタつきや、すき間が少し気になる程度の歯並びであれば、6ヵ月前後で治療が終了することもあります。
部分的な矯正が中心となるため、使用するマウスピースの枚数も比較的少なく、負担を抑えて治療を進めやすいのが特徴です。

２）中等度の歯並びの場合

全体的な歯列矯正が必要な場合や、上下の歯並びをバランスよく整える必要がある場合は、1年～1年半程度が目安となります。
多くの方がこの期間に該当し、噛み合わせの調整や歯の回転など、複数の動きを同時に行うケースが多くなります。

３）重度の歯並びの場合

歯の移動量が多い場合は、2年前後かかることもあります。
症例によってはゴムかけやIPRを併用しながら、段階的に治療を進めていく必要があります。

４）追加調整が必要な場合

治療途中で歯の動きが計画通りに進まなかった場合や、仕上がりの精度を高めるために、追加のマウスピースが必要になることがあります。
この場合、数ヵ月～半年程度、治療期間が延びることもあるため、あらかじめ余裕をもったスケジュールを考えておくことが大切です。

１）一括払い

治療開始時に治療費を全額支払う方法です。
医院によっては一括払いを選択することで、割引が適用されるケースもあります。
総額を把握しやすい点がメリットですが、初期の負担が大きくなる点には注意が必要です。

２）院内分割払い

歯科医院が独自に分割払いに対応している場合があります。
金利や手数料がかからない、または低く設定されていることが多く、比較的利用しやすい支払い方法です。
分割回数や条件は医院ごとに異なるため、事前の確認が重要です。

３）デンタルローン

信販会社を利用した分割払いで、月々の支払い額を抑えながら治療を受けることができます。
分割回数を多く設定できる一方で、金利が発生するため、総支払額が増える点には注意が必要です。無理のない返済計画を立てたうえで利用することが大切です。

当院のデンタルローン
について

１）医療費控除の
対象になるケース

インビザライン治療であっても、噛み合わせの改善や咀嚼機能の回復など、治療目的と判断される場合は医療費控除の対象になる可能性があります。
見た目の改善が主な目的であっても、噛み合わせの不正や機能的な問題が伴っていれば、医療費控除として認められるケースもあります。大人の場合はこれに当てはまることは多くありませんが、子どもの場合は当てはまることが多いです。
最終的な判断は税務署となるため、治療目的であることを説明できるよう、歯科医院に相談しておくと安心です。

２）対象外となるケース

歯並びをきれいにしたいといった審美目的のみで治療を行った場合は、医療費控除の対象外となることがあります。
とくに、機能的な問題がなく、見た目の改善のみを目的とした場合は注意が必要です。医療費控除の対象になるかどうか不安な場合は、治療前に歯科医院や税務署へ確認しておくことをおすすめします。

３）申請時の注意点

医療費控除を受けるためには、治療費の領収書を必ず保管し、確定申告を行う必要があります。デンタルローンを利用している場合でも、実際に支払った金額が対象となるため、支払い明細もあわせて保管しておくとよいでしょう。
また、申告は会社員であっても年末調整とは別に行う必要があります。

4）交通費について

通院にかかった交通費も、条件を満たせば医療費控除の対象になる場合があります。
公共交通機関を利用した場合の交通費は対象となりますが、自家用車で通院した際のガソリン代や駐車場代は対象外となる点に注意が必要です。交通費も含めて申請する場合は、通院日や金額をメモしておくと申告がスムーズです。

１）総額を事前に確認する

インビザライン治療では、初期費用だけでなく、追加のマウスピースや調整料、リテーナー費用などが発生する場合があります。
「最終的にいくらかかるのか」という総額を事前に確認しておくことが、費用面での後悔を防ぐ重要なポイントです。

２）治療内容と費用の
バランスを見る

費用が安いという理由だけで歯科医院を選ぶと、調整やフォローが十分でないケースもあります。
治療内容やフォロー体制、説明の丁寧さなどを含めて、費用とのバランスを考えることが大切です。

３）複数医院で相談する

インビザラインは歯科医院ごとに治療方針や費用が異なります。
複数の歯科医院でカウンセリングを受けることで、費用や治療内容を比較でき、納得したうえで治療を始めやすくなります。

4）治療後まで含めて考える

矯正治療は、歯並びが整ったら終わりではありません。 リテーナーの費用や、治療後の定期チェック、後戻りへの対応まで含めて考えることで、長期的に見て満足度の高い治療につながります。

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Q. インビザライン治療の一般的な費用相場は
どのくらいですか？

A.全体矯正の場合、80万〜110万円前後が一般的な相場とされています。
症例の難易度や歯科医院によっては、この範囲を前後することもあります。

自由診療のため保険は使えませんが、医療費控除の対象となる場合があります。

Q. 治療費の分割払いは可能ですか？
その仕組みや注意点を教えてください。

A.多くの歯科医院で院内分割払いやデンタルローンに対応しています。
月々の負担を抑えられる一方で、金利や手数料が発生する場合があるため、総支払額を確認することが重要です。

Q. インビザラインの治療期間はどのくらいかかりますか？
期間に影響する要因は何ですか？

A.治療期間は症例によって異なり、6ヵ月程度で終わるケースから、2年ほどかかるケースまで幅があります。
歯並びの状態、装着時間、ゴムかけや追加処置の有無などが期間に影響します。

インビザラインの費用は決して安くはありませんが、その内訳や治療内容を理解することで、納得した選択がしやすくなります。

費用だけでなく、治療期間や支払い方法、フォロー体制まで含めて比較検討することが、後悔しないインビザライン治療につながります。
気になる点は事前にしっかり相談し、自分に合った歯科医院を選びましょう。

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